[Article 125]新規一括0円とソフトバンクプリモバイル MNP弾としてどちらがお得?

現在の携帯電話購入ではMNP(ナンバーポータビリティ)を利用してスマートフォン・携帯電話をすると大きな割引を受けることができるため、まず始めに希望のキャリア以外で新しく回線を作り、一定期間後にMNP転出(ポートアウト,POとも呼ばれます)をする手法が流行っています。

新規回線を安く作る方法として、当サイトで紹介しているような「新規一括0円で買える機種」を狙う方法と、ソフトバンクのプリペイド携帯「プリモバイル」を使う方法が人気です。

今回はどちらがMNP用回線としてオトクなのか、どういう違いがあるのかという検証をしてみます。
(利用するデータ・料金は2014年3月時点のものです。実際の厳密なサービス価格とは異なる可能性がありますので、ご了承下さい)

 

<新規一括回線は2年、プリモバイルは1年でMNP弾化(満期)する>

購入条件にもよりますが、多くの新規一括0円案件では契約時に俗に言う「2年縛り」を前提に契約させられることが多いため、違約金を掛けずにMNP転出するためには2年間待たなければなりません(転出が2年出来ないというわけではありません)。

一方、ソフトバンクのプリモバイルは購入(開通)後に1年間が経過すると違約金無しで転出が可能になります。

通常回線の場合は違約金を支払ってでも転出するメリットがある場合もあるため一概には言えませんが、回線の回転効率はプリモバイルの方が上と言えます。

 

<通話料は断然通常回線のほうが安い>

通話料金の割引プランに加入しないプリモバイルは、通話料金単価は割高です。ソフトバンク同士で比べると、以下のように違いがあります(5%消費税で計算)。

  • 通常回線: 21円/30秒(ホワイトプラン加入) ⇒1分あたり42円
  • プリモバイル: 9円/6秒                ⇒1分あたり90円

回線を維持している間、通話を一定以上利用したい場合はプリモバイルでは高額な通話料金をチャージしなければならなくなる可能性がありますので注意が必要です。ソフトバンク同士の無料通話もプリモバイルには適用されません。

メール・パケット通信も通常回線のほうが安くなっています。日常的に回線を利用したい場合は、プリモバイルは不向きです。

 

<満期MNP転出まで総維持費はプラン次第>

プリモバイルの場合、満期(1年)間の最低総維持費は購入時の価格そのものになります。最安値の740SCならば6279円、これが全てです。追加チャージをしなければ、これ以外には全くお金は掛かりません。

通常回線の場合、本体は「一括0円」であっても、ここに別途契約事務手数料(通常3150円)が掛かります。また、契約した内容次第で維持費はかわり、最低でユニバーサル料金月額3円だけで保持できる場合もあります。2年間ずっと3円で持てればプリモバイルの6279円よりも安いですが、月々の割引サポートがどれだけ効くか、通話プラン・パケットプランなどに入らなくて良いのか、がポイントになります。
回線を保持したいだけならば、月額130円を超えるようであれば、プリモバイルの方が総額維持費は安くなります。

 

<契約できる回線数には限度がある>

個人で契約できる携帯電話回線数にはキャリアの定めた上限があります。たとえば、ドコモやau・ソフトバンクの通常音声回線は「1名義あたり5回線まで」とされています。プリモバイルは「1名義あたり2回線まで」という設定もあり、通常はこの数を超えて回線を同時に持つことは出来ません。複数回線をたくさん維持したいなら、料金に関わらずそれぞれのキャリアで安い回線を作っておくのがポイントです。

 

<プリモバイルはソフトバンク・ディズニーモバイルへMNPできない>

プリモバイルはソフトバンクの回線を利用するため、本家ソフトバンクと、ソフトバンク回線を利用しているディズニーモバイルへのMNPには使えません(Disney Mobile on docomo機種へはMNPできます)。また、ソフトバンク傘下のイーモバイル・ウィルコムへのMNPが割引対象外となることもあり、注意が必要です。MNP転出先として明確な狙いがある場合、対象以外のキャリアを選ばなくてはなりません。

 

<MNP転出手数料はどちらも同じ>

MNP転出手数料(MNP予約番号の発行手数料)は2000円(税抜き)で全キャリアで統一されており、通常回線もプリモバイルも差がありません。

*ただし、プリモバイルは購入の翌々月までに転出する場合に限り、5000円の手数料となりますので注意が必要です。

 

<プリモバイルは有効期限切れがある>

通常の携帯電話なら手続きを行わなければ料金はずっと口座やクレジットカードから引き落とされ、自動的に契約が続行されます。しかし、プリモバイルの場合はチャージの有効期間終了後、360日が経過すると自動的に回線契約が終了します。

MNPにプリモバイルを利用する予定で購入しても、契約期間の終了日時に間に合わなかったりすると初期費用と1年間の待った時間が無駄になってしまう可能性があるため、計画的に利用しなければなりません。

 

このように、新規回線とプリモバイルはどちらも格安でMNP弾化することが出来ますが、それぞれに違いがあります。これらの違いをよく理解したうえで、どちらが自分の使い方・予定にあっているか選んでみてください。

 

プリモバイルの契約について、詳細はソフトバンク公式ページを参照してください。